乳頭縮小術(乳首の縮小手術)
どのような治療ですか?
乳頭縮小術(乳首縮小術)は、全体的に肥大した、先端が膨らんで大きくなった、あるいは長くなった乳首を部分的に切除して、小さく、短くして形を整える治療です。
乳頭(乳首)の肥大や長くなる原因
生まれつき(先天性)の場合もありますが、一番の原因は妊娠、そして授乳です。
妊娠すると、授乳に備えて乳首は赤ちゃんがくわえやすいように大きくなります。
授乳を終えた後も、乳首はそのままの大きさのままになってしまう場合が多く、中には長く伸びて垂れ下がってしまうこともあります。
手術方法
直径を細くする方法、長さを短くする方法、手術後にも授乳できるようにする方法、手術後の授乳は考慮しない方法など、手術方法が複数あります。
実際にはドクターがご希望をお伺いし、状態を診察させていただいた上で、最適な方法をご提案いたします。
① 太さを細くする場合
・・・乳首の一部を扇側に切除(黄色の部分)して縫合します。
乳管を残すので、手術後に授乳することができます。
② 長さを短くする(高さを低くする)場合 <その1>
・・・乳首の一部を扇側に切除(黄色の部分)して縫合します。
- この方法のメリット
-
乳管を切らないので、手術後に授乳することができます。
手術後の出産授乳の可能性がある方には、こちらの方法が最適です。 - この方法のデメリット
- 手術前よりは確実に乳首の長さを短く(高さを低く)できますが、長く伸びた皮膚だけ切除して乳管はそのまま残すため、状態によってはご希望通りの長さ(高さ)まで短縮することができない場合があります。
この方法で治療した症例
③ 長さを短くする(高さを低くする)場合 <その2>
・・・乳首の先端を楔形に切除(黄色の部分)して縫合します。
- この方法のメリット
- 長く伸びた皮膚と乳管の両方を切除するので、状態によらず、確実に乳首の長さを短く(高さを低く)できます。
- この方法のデメリット
- 手術後に授乳できなくなりますので、出産授乳をご希望の場合はデメリットになります。
②の方法では効果が不十分になる可能性があり、手術後の出産授乳のご希望がない方には、この方法が最適です。
④ 太さを細く、長さを短くする場合 <その1>
①と②を同時に組み合わせて行います。
手術後に出産授乳の可能性がある方には、こちらの方法が最適です。
この方法で治療した症例
⑤ 太さを細く、長さを短くする場合 <その2>
①と③を同時に組み合わせて行います。
④の方法では効果が不十分になる可能性があり、手術後の出産授乳のご希望がない方には、この方法が最適です。
このように、状況に応じて色々な手術方法が選べるのも、バストトップ形成手術を得意とする美容外科・形成外科の認定専門医だから成せる業です。
手術はわずか60分の日帰り手術です。
手術後は患部をガーゼで保護して、その上からブラジャーの着用も可能です。
手術は痛いですか?
手術は常に無痛にしてから行いますから痛くありません。
痛みを感じるとすれば、麻酔の時です。
当院のバストトップ形成の麻酔はナノニードルという極細の注射針で行うので、通常の麻酔よりも痛みが少ないのが特徴です。
それでも心配な方には、笑気麻酔(マスク麻酔)や静脈麻酔(無痛麻酔)をオプションで追加することもできます。
手術後の通院、生活、仕事など
手術後、麻酔が切れると若干痛みが出る場合があります。
痛み止めの内服薬を処方しておりますので、麻酔が切れる前に内服して、手術当日はできるだけ安静にお過ごしください。
患部を保護するガーゼは手術の翌日に外し、以後、石鹸を使いシャワーで洗い流すことができます。
微量の出血が数日程度続く場合があるので、シャワー後に交換用のガーゼを患部に当ててお過ごしください。
日常生活や家事、事務仕事は翌日から可能です。
シャワー浴は翌日から可能、湯船の入浴は1週間後から可能です。
飲酒や運動は1週間控えてください。
乳首への強い刺激は1ヶ月間程度避けるようにしてください。
1週間後に抜糸の通院があります。
乳頭肥大の悩み Q&A
- Q1乳首の大きさがどのくらいだと肥大していると考えるのですか?
- A乳首が大きいと感じるサイズは人によって異なりますが、目安として、乳首の平均的なサイズは高さ9mm、直径10mmといわれています。 手術治療になる場合は、 ご相談の上、なるべくご希望の大きさになるように調節いたします。
- Q2乳首はなぜ肥大してしまうのですか?
- A生まれつきによるものと、授乳によるものがあります。
「性経験が豊富だから・・・」などと誤解される場合もあるようですが、そういった因果関係はありません。もし悩みが深刻で精神的に負担になっているのなら、手術を考えてみても良いのではないかと思います。
- Q3乳頭縮小手術をした後に、また肥大することはありますか?
- A手術後に、再度の授乳があれば肥大する可能性がありますが、手術前ほど肥大することはありません。
仮に再度肥大した場合には、再手術によって縮小させることができます。
- Q4乳頭縮小手術の傷跡は目立ちませんか?
- A乳首はもともと傷の治りも良く、傷痕が極めて目立ちにくい部位です。 加えて美容外科・形成外科の認定専門医が丁寧に施術しておりますので、心配ありません。
- Q5乳頭縮小手術をした後に、どのくらいで仕事復帰できますか?
- A事務仕事や家事程度であれば、翌日から普通に仕事復帰できます。
汗をかく労働職の場合は、加減すれば翌日からでも可能ですが、可能なら数日程度回復を待ってから復帰としたほうが良いでしょう。
- Q6乳頭縮小手術をした後に、不感症になる心配はありませんか?
- A切除縫合した部分が一時的に感覚が鈍くなることがありますが、傷が癒えるにつれて元の感覚に戻るので、ご安心ください。
- Q7未成年ですが手術できますか?
- A手術同意書のご記入などにより親御様の同意が確認できれば手術できますが、 原則として親御様とご一緒にカウンセリングを受けるようにしてください。
- Q8乳首の縮小と一緒に、乳首の黒ずみを薄くすることはできますか?
- A乳首や乳輪の黒ずみの原因は、メラニン色素の沈着によるものです。
トレチノインやハイドロキノンなどの軟膏薬でメラニン色素を脱色して色を薄くすることができます。 当院でも多数行っており、治療期間は3ヶ月間ほどかかります。
乳頭縮小手術の前に脱色することもできますし、手術後に脱色することもできます。